CrowdWorks Designer Blog

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デザイナー読書会の運営方法について(クラウドワークス・UXデザイングループ編)

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こんにちは。デザイナーの田村です。

今回は、わたしが所属するUXデザイングループで行われている「読書会」の運営方法についてご紹介します。

実はわたくし、UXデザイングループの中では、読書会や週次勉強会、そしてこのブログの運営なども担当させていただいています。

前回の記事では、「試しに読書会をやってみたら、こんなメリットがあったよ!」ということをご紹介しましたが、気がつけば読書会はUXデザイングループの中ですっかり定着し、今では毎週のように開催されるようになりました。

その過程で、当初は手探りだった運営方法も、回数を重ねるごとにブラッシュアップされてきています。

そこで今回は、これまでのデザイナー読書会を通してわたしなりに得られた運営方法に関する知見を吐き出してみたいと思います。

この記事を読めば、まだ読書会をやったことがないチームでも、スムーズに取り入れられるようになるかもしれません…!

興味のある方は、ぜひ最後までご覧ください。

読書会とは?

あらためて、読書会とはいったいどんな会なのでしょうか?

簡単に言えば「本をきっかけにしてコミュニケーションを取るための集まり」のことです。

本の内容についてメンバー同士で議論を行うことで、見識を深めたり、チームの目線を合わせることができるのです。

具体的なメリットについては、前回の記事でもご紹介させていただきましたので割愛します。

今回は、読書会の運営方法がメインとなります!

本の選び方について

それでは本題に入りましょう。

読書会を開催するためには、当然ながらまず本を選ばなければなりません。

では、どうやって本を選べば良いのでしょうか?

ここでは、読書会で本を選ぶときのポイントを2つほど挙げてみます。

1.参加するメンバーの属性を考える

まず、読書会に参加するメンバーの属性を考慮する必要があります。

メンバーの属性によって、本を選ぶときの基準も変化するのです。

例えば、わたしの所属するUXデザイングループの構成員は、デザイナーだけではありません。

コピーライターエンジニアUXデザイナー*1など異なるバックグラウンドを持ったメンバーが読書会に参加することになります。

この場合、あまりにも技術に寄りすぎた本を選ぶのは適切ではなくなります。(Adobeソフトやコーディングのテクニック等)

そのためUXデザイングループの読書会では、本質的な理論について解説されていたり、チームメンバーの目線を合わせるのに役立つような本を選ぶようにしています。

2.実務ですぐに役立つかを意識しすぎない

実務ですぐに役立つかを意識しすぎないことも重要です。

初めて読書会を開催するときには、つい「この本は、実務ですぐにでも活かせる内容だろうか?」という視点で選んでしまいがちです。

しかし、一見すると実務ですぐに役立ちそうになくても、長い目で見れば必ず実務でも活きてくるような本はたくさんあるのです。

特にデザイン史や美術史など、歴史に関する本はおすすめです。

例えば、以前の読書会でも実際に取り上げた「絵ときデザイン史」という本があります。

この本の中では、フラットデザインが何十年も前のスイススタイルの流れを汲むものとして関連付けて紹介されており、非常に示唆に富んだ内容になっています。

わたしたちの身近なデザイントレンドであっても、過去との繋がりを知って捉え直すことで、より深い理解が得られるのではないでしょうか。

読書会のやり方について

取り上げる本が決まったら、いよいよ読書会を実施してみましょう!

とはいえ、実施の方法にもいくつか種類があります。

ここでは、UXデザイングループで実際に試した2つの形式をご紹介したいと思います。

1.スライド形式

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スライド形式は、Googleスライド等を使った読書会のやり方です。

参加メンバーが、あらかじめ割り振られた担当箇所(たいていの場合は章ごとに区切ります)について事前にスライドにまとめておき、全員の前で発表します。

スライドにまとめて発表するためには、本の内容を自分なりに噛み砕いて理解する必要があるので、深い理解を得ることができます。

また他のメンバーの発表を聞くことでも、自分が担当した章以外の内容について手軽に要点を押さえられます。

そのため、内容をしっかり頭に入れておきたい本の場合におすすめです。

2.ポストイット形式

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ポストイット形式は、付箋を使った読書会のやり方です。

参加メンバーが、あらかじめ本文中で気になったり、印象に残った箇所に線を引いておき、その箇所を付箋に書き出して順番に発表します。

先ほどのスライド形式が本の内容について理解を深めることに特化している点、ポストイット形式は、他のメンバーの視点に触れることで多面的な理解を促進することに特化していると言えるでしょう。

「わたしはこのフレーズにビビッときたけれど、他の人はこんなところが印象に残っていたんだ!」と、メンバーの視点の違いを楽しめるのが醍醐味です。

そのため、みんなで議論しながら理解したい本の場合におすすめです。

これまでに取り上げた本

本の選び方や読書会の実施方法について、イメージしていただけましたか?

それでは、おまけとしてUXデザイングループの読書会で実際に取り上げた本を紹介したいと思います。

デザイニング・ウェブインターフェース(スライド形式で実施)

デザイニング・ウェブインターフェース ―リッチなウェブアプリケーションを実現する原則とパターン

デザイニング・ウェブインターフェース ―リッチなウェブアプリケーションを実現する原則とパターン

  • 作者: Bill Scott,Theresa Neil,浅野紀予(監訳),高橋信夫
  • 出版社/メーカー: オライリージャパン
  • 発売日: 2009/12/28
  • メディア: 大型本
  • 購入: 3人 クリック: 109回
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ウェブアプリケーションのデザインパターン(アンチパターンも含めて)が分かりやすくまとめられていました。

デザインパターンとは、よく起こる問題とその解決策をパターン化してインデックスしたものなのですが、チームで共有することでUIデザインについての認識を合わせることに役立ちました。

絵ときデザイン史 (スライド形式で実施)

絵ときデザイン史

絵ときデザイン史

  • 作者: 石川マサル,フレア
  • 出版社/メーカー: エムディエヌコーポレーション(MdN)
  • 発売日: 2015/11/04
  • メディア: Kindle版
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デザインの歴史がイラストと易しい文章で解説されており、歴史嫌いでも楽しめる内容になっていました。

「バウハウス」や「モダニズム」など、メンバーによって思い入れのあるパートが異なるところも面白かったです。

誰のためのデザイン?(ポストイット形式で実施)

誰のためのデザイン? 増補・改訂版 ―認知科学者のデザイン原論

誰のためのデザイン? 増補・改訂版 ―認知科学者のデザイン原論

 

プロダクトデザインにおける「人間中心設計」の考え方を学ぶことができる一冊です。

実は、まさに現在この本を題材にして読書会を進めているところです。

この記事を書いている時点で第4章まで進んでいるのですが、毎回議論が白熱して盛り上がっています。

おわりに

いかがでしたか?読書会のルールは、あくまでも自由です。

しかし、本の選び方や実施方法を工夫することで、メンバー間でより楽しむことができると思います。

ぜひ、あなたのチームでも取り入れてみてください。

ちなみにUXデザイングループでは現在、デザイナーを絶賛募集中です!

デザインに関する本が好きな方や、UXデザイングループにおすすめしたい本があるという方は、Wantedlyから気軽に遊びに来てくださいね。

以上、最後まで読んでくださりありがとうございました。

*1:UXデザイングループ内では、ユーザーインタビューやユーザビリティ評価、カスタマージャーニーマップ等の定性調査・分析を担当