CrowdWorks Designer Blog

クラウドワークスのデザイナーが書くブログ。深いような、そうでもないような知識、体験、考察をお届けします。

文字について考えよう Vol.2

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こんにちは、CrowdWorks UXデザイングループ デザイナー、浜野です。

夏ですね。みなさん恋してますか?
じつは私、ひさしぶりに一目惚れしてしまいまして。といっても「本」に、なんですけどね。
先日、グラフィック社さんから、とっても魅力的な本が発売されました。その名も「定番フォントガイドブック」。和文・欧文の定番フォントなどを約700書体も収録している、書体好きにはたまらない一冊となっています。
また、よくある書体を収録されている本との違いは、ここ数年で新しく追加された書体までしっかりと収録しているのに加え、和欧混植の見本まで網羅している、「今、買うべき書体のガイドラインの決定版」と言える内容ではないでしょうか。

本の内容もさることながら、私が一目惚れしたのは本のデザイン(装幀)なんです。
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簡単に開きやすいように設計されている点も素晴らしく、作業しながら隣に開いて置いてくことができるんです。

さて、そんなわけで久々に書体熱が高まってしまったので、久々に書体について書きたいと思います。前回は、日本語と英語の違いみたいなところでしたが、今回は欧文の基礎について書こうかと思います。

今更、セリフ体・サンセリフ体なんて言われても知ってるよ…と思うかもしれませんが、ここにも細かい違いなどがあるので、知っていて損はないのかもしれません。

セリフ体・サンセリフ体って?

セリフ(serif)とは、書体の先端についている突起物です。日本では「ひげ」や「うろこ」なんて言われている部分で、日本語でいうところの明朝体と捉えてもいいと思います。そしてサンセリフ(sans-serif)の「サン(sans)」はフランス語で「〜がない」という意味になり、「セリフがない」書体ということになります。
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※私はたまに「エレベーター」と「エスカレーター」、どちらがどちらだっただろうか…と悩んでし舞うことがあるのですが、それに似た感覚を覚える方は「ないセリフ=サンセリフ」なんて覚えてもいいかもしれませんね。

セリフにもいろいろ

「突起物が付いていれば、セリフ体なんでしょ?」と思うかもしれませんが、そんなセリフ体の中にもいくつか種類があるってご存知でしたか?
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大きく分けると、セリフの種類は「ブラケットセリフ」「ヘアラインセリフ」「スラブセリフ」に分類することができます。

サンセリフにもいろいろ

「てことは…サンセリフも?」いろいろ違いがあるんです。セリフ体に比べると、一見して違いを見分けるのは難しいですが、セリフ体の種類はこうなります。
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サンセリフ体の原型とも言える「グロテスクサンセリフ」、そこから可読性などを考慮させた「リアリストサンセリフ」、ちょっと人間味を加えた「ヒューマニストサンセリフ」、幾何学系の形を取り込んだ「ジオメトリックサンセリフ」などがあります。

ちょっと寄り道

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The quick brown fox jumps over the lazy dog

この文章、書体のサンプルなどでよく使用されているのを見かけますよね。なぜこの文章なのでしょうか。これはパングラムと呼ばれるもので、すべての文字(26個のアルファベット)を使っている文章なんです。どれだけ短い文章のなかで、同じ文字の重複を少なくするか、というところを重要視した「ことば遊び」みたいなものですね。日本語の「いろは歌」と同じですが「いろは歌」は「完全パングラム」と呼ばれ、いっさいの重複がないんです。すごいですね。ちなみにアルファベットの完全パングラムは無いらしいです。
※一般に使用されない単語や略語などの使用しない場合
ちょうどこのブログを書いている最中に、メンバーから「なぜABC…XYZなどは使わずに、パングラムを使用するのか」という質問がありました。
これはあくまで私の見解ですが、記号の羅列よりも、実際に使用されている状況をイメージできるためではないでしょうか(違いますかね)。

違いを知れば伝えたいことも伝わりやすい?

今回は「セリフ体」と「サンセリフ体」の中にも、違いがあるということについて書かせていただきました。
この内容あくまでさわり程度のもので、さらに書体ごとに歴史を持っているので、調べてみてはいかがでしょうか。「セリフとサンセリフ、どっちにしようかな」というところから一歩踏み込んでみて、自分が伝えたいことを伝えるためには、どんな書体がいいだろうかと考えることで、より相手に伝わるかもしれません。
最近ではWebでも様々な書体を使用することが増えてきているので、書体を選ぶ機会が増えたことを、私はとても嬉しく思います。

今回この記事を読んで、少しでも書体に興味を持ってもらえた方、ぜひ「定番フォントガイドブック」を読んでみてください。そして書体についてお話できたら嬉しいです。
ランチ食べながらでも大丈夫らしいですよ!
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次回は和文について書こうか、それとも好きな書体の組み合わせについて書こう、本を読みながらニヤニヤしています。
それではー。