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ユーザーに愛されるストーリーをデザインする方法

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こんにちは、UXデザイングループ・デザイナーのターナーです。

突然ですが、みなさん、「ストーリー」と聞いて何を想像しますか?

おそらく、本や映画、ゲームなどに存在するストーリーを想像する方が多いのではないでしょうか。

それらはもちろん立派なストーリーであり、私たちの身の回りには、そのような素晴らしいストーリーが多数存在しています。

この、普段何気なく触れているストーリーが、ユーザーに愛されるプロダクトをつくる上で非常に効果的な方法であることをご存知でしょうか。

ユーザーの記憶に残り、共感を生み、ユーザーに愛されるプロダクトには、優れたストーリーが息づいています。

今回は、このプロダクトを成功に導く秘訣である、「ストーリーのデザイン」について、ご紹介します。

なぜ「ストーリー」が大切なのか?


人は古来から現在に至るまで、何千年もの間ストーリーを使ってコミュニケーションを取っており、ストーリーという枠組みを通して物事を認知してきました。
そのため、企業側がストーリーを意識しているかどうかに関わらず、ユーザーは「ストーリー」を使ってサービスの利用体験を理解します。

幾多のサービスが生まれては消えていく世界で 、ユーザーに選ばれ、愛され続けるためには、ユーザーの心を大きく動かすストーリーが必要です。
ストーリーによって、人はその体験を記憶し、価値を見出し、「また体験したい」と認知することができるのです。

ストーリーの効果


優れたストーリーがあることによって、期待される効果は主に4点です。

1. 印象的なストーリーを使うことでユーザーの記憶に残りやすくなる。


2. ユーザーの共感を得ることができる。


3. プロダクトのイメージを伝えやすくなる。


4. 人から人に伝わりやすくなる。

ストーリーをデザインする方法


ストーリーには、図のような構造があります。

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これはストーリーの出来事を時間的な流れで表した図で、ナラティブアークとよばれています。

ナラティブアークには7つのプロットポイントがあります。

  1. 状況説明 (ユーザーの現状)
  2. 事件や問題の発生(サービスを使うきっかけ)
  3. 盛り上げ
  4. 危機(目的達成のために乗り越えなくてはならないハードル)
  5. クライマックス(解決方法、価値提案)
  6. 落とし込み、オチ(行動)
  7. エンディング(目的達成)

このフレームワークのプロットポイントごとに、ユーザーに利用してほしいサービス体験の流れを付箋で貼っていき、前後のつながりや全体の構成を決めていくことで、優れたストーリーを作り上げることができます。

※ちなみに、ここでいう「ストーリー」とは「ユーザーに味わってもらいたい体験をプロットポイントごとに物語としてマッピングしたもの」であり、アジャイル開発者が小さな「ユーザーストーリー」の集合で構成される膨大な仕事内容を整理し順序立てる時に使う「アジャイルユーザーストーリーマッピング 」とは異なります。
アジャイルユーザーストーリーは作業内容を明確化し、整理し、チーム内に共有するには絶好のツールですが、土台にこのナラティブアークがあるとさらに威力が増します。
ストーリーの構造が、作業全体と、作業を構成する個々の物語を支える軸となります。
ナラティブアークという1本の線で表現するシンプルなストーリーを用いることで、開発チームの足並みをそろえ、共通のビジョンを持つことができます。

ストーリーの種類

コンセプトストーリー
そのプロダクトはどういったもので、自分に何をもたらしてくれるのか?
プロダクトの見せ方や伝え方を考え、魅力的な第一印象を与えるためのストーリーです。
コンセプトストーリーがなければ顧客を惹きつけワクワクさせることはできません。
また、コンセプトストーリーを作ることで、チームで共通のビジョンを持つことができます。

オリジンストーリー
ユーザーに興味を持ってもらい、実際に行動に移してもらうため、プロダクトをアピールするストーリーです。
新規ユーザーを獲得するために大切です。
ユーセージストーリー
ユーザーがプロダクトやサービスを使って行く過程を表した、プロダクトの価値を体験してもらうためのストーリーです。 サービスの使い方をチュートリアルで紹介すること、などが該当します。

どうやって優れたストーリーを作るのか?

  • ユーザーにとって達成したい目標は何か明確にする。
  • ユーザーにとって、どのような危機や障害があるかを正確に把握し、どうすれば最も効率的に課題を解決し、目標達成できるか考える。
  • なぜユーザーはそのサービスを使うのか?なぜそのサービスじゃないといけないのか?ユーザーがサービスに期待することは何か?を明確にする。
  • デザイナーはストーリーのナレーターとして、ユーザーに、味わってもらいたい体験のストーリーをガイドし、ユーザーが困ったときは適切な方法で助け、ユーザーをゴールに導くために最善を尽くす。
  • シンプルであり、ユーザーが理解しやすければしやすいほど、優れたストーリーであることを常に意識する。

以上が大切なポイントですが、そこからさらに「ユーザーに選ばれ続けるストーリー」に高めるためには、ストーリーの中に 「ユーザーの感情に大きなインパクトを与える瞬間を作ること」が大切です。

ユーザーを喜ばせ、インパクトを与える要素を強調し、ストーリーに織り交ぜることで、ユーザーの記憶に残り、そのストーリーをまた体験しようという気にさせます。

インパクトある価値の高い成功体験を重ねることで、ユーザーはそのプロダクトを愛し、ブランドを愛します。

ユーザーに最高のストーリーを「体験」させ続けること、それがユーザーに愛されるための秘訣です。

さいごに

今回、私がストーリーを学ぶ際に参考にした本をご紹介します。

ストーリーマッピングをはじめよう

ストーリーマッピングをはじめよう

  • 作者:ドナ・リシャウ
  • 出版社/メーカー: ビー・エヌ・エヌ新社
  • 発売日: 2016/12/21
  • メディア: 単行本

ストーリーのフレームワークをベースに、ユーザーが求める価値や体験を的確に捉え、優れたストーリーを構築する秘訣が事例とともに丁寧に説明されていて、非常に勉強になりました。

この本の作者、ドナ・リシャウはストーリーテリングや顧客エンゲージメント戦略の専門家として世界中で今尚活躍しています。

同氏の最新情報は、下記Webサイトをご覧ください。

 

今回は、ストーリーをデザインする方法をご紹介させていただきました。

この記事が、読者の皆さまにとって、ユーザーに愛されるプロダクトを生み出すためのヒントになれば幸いです。

 

CrowdWorksでは、 UXデザイナーを筆頭に、プロダクトオーナー、UIデザイナー、エンジニアもプロダクトのストーリー設計に積極的に関わり、自分たちがつくるプロダクトの在り方を共に考え、自発的にサービスを創り上げています。

開発手法としては、アジャイル開発で、 チームで一体感を感じながら開発に取り組める環境があります。

そんな環境で、ユーザーに愛されるサービスを一緒に創り上げ、成長していける仲間を大募集中です。

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