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本だけではわからなかったユーザビリティテストのリアル

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こんにちは、UXデザイナーの八尾です。

京都に旅行して久しぶりに自転車に乗ると筋肉痛になりました。運動不足です。

 

UXデザイナーとしてデザイン組織に入り、主に定性調査を任されています。

ユーザーインタビューユーザビリティテストを通じてユーザーの真のニーズの把握や仮説の検証を行なっています。)

 

今回は、社内で初の試みであった、自社サービスの本格的なユーザビリティテスト(ユーザーテスト、ユーザビリティ評価って呼ばれたりもしますよね)について書かせていただきます。

まだ体制の整っていない中で行った手探り感と自社で定性調査を実施する上での気づきがお伝えできればと思っています。(暖かく見守ってやってください)

 

本を読んでみる。でも、本のようにはいかない

まず、どういう流れで進めればいいのかすらわからないのでとりあえず本を読みながら考えました。

主に参考にしたのはこちらの本です 

定性調査について広くカバーしており、全体の流れをイメージしやすく教科書のように読み込んでいます。 

 

本を読むと

f:id:takuto-yao:20170830112935p:plain「なるほどなるほど、こんな風に進めればいいのか」

となります。すごくできそうな気がしてきます。

 

しかし、さあやってみようとなると、

f:id:takuto-yao:20170830113116p:plain「いやいや、本で書いてる通りにできればいいけどさ、、」

となるわけです。

 

本の通りにはいきません。

 

なぜなら、

  • ユーザビリティテストは目的によって具体的な方法が変わってくる
  • 本に書いてあるのは理想であり、社内に体制がないこともある
  • 現実のスケジュールは厳しい

からです。

まだユーザビリティテストをやってみようという段階では仕方がないことでもありましたし、経験不足も多分にありました。

 

意識したこと

本のようにはいかないこと、その原因がわかった上で、次にイベントに参加したりして、人の話を聞いてみました。

そして、自分で意識するようにしたことは以下の3点です。

  • テストを実施する上でどういう目的で何をテストするのかを明確にする
  • どういった結果が得られれば成功なのかを具体的にイメージする
  • 最低限の状態のみ整えてその他は実施しながら改善する

一つ一つ詳細を記載しておきます。

テストを実施する上でどういう目的で何をテストするのかを明確にする

 ユーザビリティテストをやろうとすると、ユーザーから聞いてみたいことは多く出てきます。しかし、全てを聞こうとすると本当に大事なことが薄くなってしまったりして、本来の目的が達成されなくなってしまうことがあります。

f:id:takuto-yao:20170830112935p:plain「いやー色々話聞けたな。でも今のサイトの課題はわからなかったな。」

となってしまいます。

 

そのため、「ユーザビリティテストをやってみよう!」という段階で目的をシャープにしておく必要があります。

例えば、

  • 仮説の検証がしたいのか?
  • 実際のアウトプットのユーザビリティ上の課題を知りたいのか?

や、

  • サイトのコンテンツをテストしたいのか?
  • サイトの機能をテストしたいのか?

などです。

目的が明確になっていると厳しいスケジュールの中で、プロトタイプのどこは作りこむ必要があってどこはないのかということが分かります。

また、チームで認識を揃えられるようになり、分析を行う際にも目線を合わせた状態で実施することができます。

 

どういった結果が得られれば成功なのかを具体的にイメージする

目的が明確になっていることと成果物のイメージがついていることは別です。

ユーザビリティテストを設計する上ではこの成果物のイメージが非常に重要だなと感じました。

ここでいう成果物とは、テストの結果何がわかっているのかというイメージです。

つまり、「目的が達成されると具体的に何がわかっているの?」ということです。

 

例えば、

  • XXというコンテンツはファーストビューに入れるべきだ

ということが結論としてでればいいのか、

  • 〇〇を意図してファーストビューを作っていたけどユーザーは△△ということを期待していたようだ

ということが結論としてでればいいのかで、同じページの同じ部分のテストでも中身、分析方法は変わってきます。

 

最終的に得たいもののイメージが具体的についていないと、いざ設計しようとしてもふわふわしたイメージのまま進んでしまいます。

その結果、

f:id:takuto-yao:20170830113116p:plain「あれ、これでいいんだっけ?結局何がわかればいんだっけ?」

ということが発生してしまいます。

 

逆にイメージがついていると、本を参考にしながら具体的な内容をカスタマイズしてオリジナルでも作りやすくなります。

ゴールがはっきり見えていると道も自ずと見えてくるということです。

 

目的と成果物の明確化に関しては、
  • 目的の明確化=チーム全体の目線を揃えるために重要
  • 成果物の明確化=ユーザビリティテストの具体的な中身を作るために重要

だなと感じました。

 

最低限の状態のみ整えてその他は実施しながら改善する

最後に運営面についてです。自社で実施しようとすると運営面までしっかり考える必要があり、機材が整っていないことも多々あります。

f:id:takuto-yao:20170830113116p:plain「本に書いてある機材が社内にない、、うちにだってラボ欲しいよ、、」

という状況です。

その状況に対して、何が担保されていることが一番重要かという問いから始めました。

そして、記録を確実に残すという部分だけは押さえられるようにしておくことを意識して運営面は設計しました。

せっかくのユーザビリティテストでも、記録として残せていなければ機能しなくなってしまうからです。

 

一方、録画の画質や被験者の座る位置などはよくない状態が仮にあってもユーザビリティテストとしては機能します。(もちろん被験者の方の心地よさは非常に重要であるとは感じています)

やっていく中で毎回改善を繰り返していくことができる部分です。

そのため、初めて実施した際にはユーザビリティテスト直後に運営の面については問題点などを整理しておくようにしました。

 

まとめ

いかがでしたか?自社サービスのユーザビリティテストを初めてやってみて気づいたことをまとめてみました。

本だけでは見えてこない部分をイメージしていただけると幸いです。

 

とはいえ弊社の定性調査もまだまだ勉強真っ最中という状態です。

ぜひアドバイスをくださいw

 

また、一緒に学んでいきたいと思ってくださる方(むしろ教えてくださる方)、ぜひランチに行きましょう。